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石川シェフの講習会レポート(レシピ・動画付)

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今回は、イベントにご参加いただいたcottaのモニターブロガーである
vivianさんに報告ブログを寄稿頂きました。
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7月13日、cottaさん主催フランスで最も注目を集めているフランスのブーランジェリー「MAISON LANDEMAINE」の石川芳美シェフ直伝講習会に行ってきました。東京にも「メゾン・ランドゥメン東京」、そしてフランス本場のパン作りが学べる教室「エコール・ルヴァン・ダンタン」をオープンされた石川シェフ。目の前でお店で人気のパンのデモンストレーションや酵母の話もされる、とあって随分前から楽しみにしていました!

まず会場されて出来上がりのディスプレーに時間を割かれるシェフが印象的でした。ハードパンを美味しそうに、恰好よく見せる為にアシスタントの方と念入りに打ち合わせをされるシェフ。

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今回は「デザートハード ライチ」と「デザートハード 抹茶オレ」の2種類をデモンストレーションして頂きます。もうこの断面を見るだけで萌えます(笑)

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そして石川シェフによるデモンストレーションが始まりました。まず、「デザートハード」という言葉はシェフがハードパンの中でもグラニュー糖やフルーツピュレなどが入った甘いハードパンを他とハードパンを区別して呼ばれているそうで、練りこんだフルーツにより断面が綺麗でとても華やか。甘いのでおやつにもぴったり。そして練り込むフルーツによって様々なお料理ともマッチするんだそうです。時々ユーモアを挟みながら私たちに分かりやすくテンポ良いお話がとても楽しいんです。

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まずは抹茶オレの分割→成形からのスタート。低温長時間発酵する今回の生地は前日から仕込んであったもの。冷蔵庫から出したての生地は戻りが少ないのでベンチタイムを取って生地のストレスを少なくするのが綺麗に成形するこつだそうです。

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抹茶オレ成型については、こちらで動画も公開しております!

ワンローフとブールの2種類の成形方法を教えて頂きました。キャンバス地に畝を作り生地を2次発酵させます。「キャンパス地で畝を作るのは何故ですか?!」とシェフが皆さんに質問を投げかけ、一瞬固まる会場(笑)
この畝で壁を作り、2次発酵時にダレやすい生地を上に持ち上がらせる働きがあるそうです。

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そして抹茶オレを2次発酵している間ライチの方の成形に入ります。こちらもバゲット成形とワンローフ成形の2種類を教えて頂きました。

バゲット成型についてはこちらで動画を公開しております。

このライチには自家製のドライライチ、そしてなんとハニーグラノーラが入ってるんです!ドライライチを練りこんだ生地を分割し、バゲット成形時にグラノーラを入れ込んで成形します。もう一種類は敢えてグラノーラを入れず、もっちりした食感が楽しめます。成形が終わったらキャンパス地で畝を作り2次発酵。

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2次発酵が終わった抹茶オレ生地の方にシェフが職人技でクープを入れていきます。会場の皆さんもやはりクープ入れには興味が大変おありだったみたいで写真や動画を熱心にとってらっしゃいました。もちろんワタシもシャッターを切りまくり!!

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抹茶オレのクープ入れの動画はこちら

バゲットのクープ入れの動画はこちら

今回のオーブンは蒸気が出ないオーブンでのハードパンの焼き方も教えて頂きました。シェフはオーブン庫内の左右端に深さのあるとよ型にタルトストーンを敷き込み、予熱時に一緒にオーブンに入れます。そして生地の窯入と同時に先の細いノズルが付いているボトルで水を飛ばして蒸気を出す、という方法を教えてくださいました。両端にいらっしゃるアシスタントの方を「水かけ隊!」と呼んでらっしゃいました。
ワタシも100均にこの容器を探しに行って是非うちで水かけやってみたい、と思いました!

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水かけ隊の動画はこちら

蒸気の出ないオーブンでもシェフにかかればこの恰好良さ!!!

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同じ様にライチの方も美味しそうに焼きあがりました!!ライチのいい香り~♪

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そして成形→焼成が終わると、今度は生地の仕込みのデモンストレーション。

デザート抹茶オレは手捏ねで。デザートライチはミキサーでの仕込み方法でしたがどちらもキーワードは「バシナージュ」。高加水のパンは保湿が良く劣化が遅くて固くなりにくいのです。水分を多く含めるのに粉の段階から一気に水分を入れるのではなく、グルテンがしっかりつながってから追い水を加え、グルテンの膜の中に水を抱きこんでいく技法です。

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バシナージュ後の生地。この後ドライライチを更に練り込んで低温長時間発酵へ。

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抹茶オレの方は手捏ねでパンチを20分おきに3回繰り返し、グルテンを作った後バシナージュします。

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只シェフのデモンストレーションを見ているだけではなく、生地の捏ね上げた状態やフィリングのドライライチやピュレ。それに液状天然酵母なども私たちの席まで回して頂き、味を確かめたり触ったりして実際の状態を確認させて頂きました。バシナージュ後の生地って本当にトロトロなんです!ものすごく勉強になります。

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作業の合間に試食。シェフがこれがないとお店ができない!とおっしゃっておられたフランスパン用粉「ドヌール」を使ったパンを初めて食べるワタシ。この粉は吸水がとても良く失敗しにくいとても扱いやすい粉だそうです。ライチの方はライチピュレが練りこんだ甘い生地とハニーグラノーラの食感。そしてドライライチが本当に良く合ってとても美味しく頂きました。抹茶オレの方はまずこの抹茶「」の色持ちの良さに驚き、エバミルクアラベスクのホワイトチョコレートがミルキーな味わいで本当に抹茶オレを味わっている様でした。

酵母のお話もあったり、みなさんの質問にも丁寧に答えて頂いたり、3時間という長丁場でしたが、的確な説明と楽しいお話であっという間に時間が経ってしましました。

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女性として様々な経験をされてきた石川シェフ。小柄でとってもキュートながら、ハードパンに対するパワフルなメッセージを沢山与えて頂きました。今回のこの貴重な講習会でワタシのパン作りへの意欲に火が付きました!ルヴァンリキッドを起こして石川シェフのデザートハードを作ってみたいと思っています。
石川シェフおよびスタッフの皆様。ありがとうございました!

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今回のデモンストレーションして頂いたレシピはこちらです。

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